花粉症と太極拳

いよいよ花粉症のシーズンです。今年は花粉量も多いとか。

花粉症などのアレルギーは副交感神経の暴走(異常興奮)によって悪化します。
太極拳は副交感神経を使った武道です。多くある武道の中でも全く逆の神経作用を使用しています。
従って、呼吸法も吐納法という逆腹式呼吸になっています。そのため多くのリラックス効果を得て、健康にとても良いのは周知の事実です。
主にガンや、炎症系の病気は交感神経が暴走することが要因になることも知られています。
多くの場合は、リラックスした、副交感神経優位の生活を送っていれば、このようなリスクは相当軽減されます。
ところが、副交感神経が優位ではなく暴走しがちになると、免疫系のバランスが狂うこととなり、今度はアレルギーの体質に身体が導かれていきます。
リラックスしすぎも良くないということではなく、その暴走が要因なのです。
暴走とは中心に戻ってこない、要はたこ糸が切れたたこのようになってしまうということです。
一度アレルギー体質になってしまうとなかなか、この暴走体質を元に戻すのは大変です。
太極拳は副交感神経を使う武道ですので、免疫などの感受性の幅がとても大きくなります。そのため、現在の汚染物質の多い日常では、花粉もその一つとして感受してしまうほどの感受性が育つ場合もあります。
そこで、花粉症の人の太極拳は、副交感神経と交感神経の交差バランスを最も重視しなければなりません。
そのためには、昼間に攻防ができる散手などの練習を多用することです。そうすると、副交感神経が発勁と蓄勁時に使用され、交感神経も過渡時に使用されます。
そこで副交感神経、交感神経、副交感神経と自律神経の相互和合バランスが強化されます。
太極拳の套路や站椿の修練ばかりをしていると副交感神経優位の体質になりやすく、交感神経を多用する武道ばかりを練習していると交感神経優位の体質になりやすくなります。
アレルギー体質への対処のためには、太極拳を練習するときには、副交感神経が暴走しないように日常生活を注意する方が良いでしょう。
まず、大切なのは昼間の太極拳の散手練習などですが、仕事をしている人は毎日行えないと思います。(夜は逆効果です)
しかし、朝の套路と夜の站椿だけで、昼間はコンピュータに向かって仕事をしたり、座り放しや、又はだらっとした生活を送っていると、バネの弱い神経系統になり、太極拳の朝の套路と夜の站椿がより副交感神経の暴走に拍車をかけることにもなりかねません。ですから最も大切なのは、せめて気を入れるような運動、例えば無酸素運動、筋トレや、腹筋などを昼間に行うことです。太極拳をやっている場合、筋トレなどで筋肉をつけるとその筋肉に頼ってしまう傾向があるので、あまり筋トレなどを求めていませんが、要は頼らないように修練すればいいだけで、筋肉が付くこと自体には、あまり重くなったり弊害が出ない限りはよいと思います。
ですから、花粉症を改善したい場合は、太極拳をされている方はより、昼間の腹筋やスクワットなどの交感神経を多用する運動をお勧めします。又は、他の武術練習の拳脚をするのも良いと思います。このようなことを太極拳家が言うことは珍しいと思いますが、医学の範疇にあることです。
それと、他にも色々な花粉症改善のための方法があります、その一つとして、点穴術を使用します。
両手両足などの爪の生え際に井穴(せいけつ)というつぼがあります。
その中でも薬指の小指側の部分が、副交感神経の暴走を抑える、すなわち調整する井穴です。三焦系という交感神経を刺激する経穴です。
太極拳をやっていると、指先の井穴からエネルギーがわき出て体中に流れていくのがよくわかります。三節や龍の勢という太極拳の基本練習で習得します。
薬指の小指側の井穴、ここを指などで刺激すると、アレルギーに効果があります。他の指は主に副交感神経系を刺激するので、交感神経系の暴走調整になります。
土いじりや、料理、指先を刺激する日常生活をしている人は、人間の指先にある井穴が結構刺激されます。
足の方は畑仕事や、裸足で歩くと刺激されます。
そんなことが少ない、または生活を緊張させている現在人には、井穴を直接もむ爪もみや、三節を使用した点穴術がおすすめです。
三節を使用した点穴術は修練が必要ですが、爪もみは自分の人差し指と、親指で片方の薬指の先を横からつまんで、爪の付け根にある井穴をもめば良いだけです。暫くやっていると、頭もはっきりしてきますから、そこが効果が出始めたときですので目安になります。一日に数回を昼間に行うことで、くせになるほど年中やっていることをお勧めします。
急性の副交感神経の暴走によるアレルギー発作には、自分で出来る対症療法もありますが、まずは、予防のために、副交感神経の暴走体質を改善することが大切です。
太極拳を行っていると、免疫系統が活発になる副交感神経が優位になる体質になり、ガンや炎症などのリスクが軽減します。しかし、逆のこのような作用もあることを覚えておいてください。

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